まだ本を知らないアジアの子どもたちに本を届けたい!

プログラム概要
世界には、貧困や紛争、自然災害などにより、教育が行き届いていない子どもたちがいます。
彼らの多くは本を知らずに育ち、学ぶ機会を失ったまま大人になっています。本は「たくさんの物語」や「言葉を知る喜び」、「知らない世界」を教えてくれます。
貧困の連鎖を断ち切り、すべての子どもたちに教育の機会を届けるため、シャンティ国際ボランティア会は、本を読む機会を届け、人を育て、安心して学べる場作りを行っています。
シャンティ国際ボランティア会 公式HP
https://sva.or.jp/
本の力を、生きる力に。
シャンティ国際ボランティア会は、すべての子どもたちに教育の機会を届けるため、地域の文化や対話を大切にしながら、図書館活動や学校建設などを行っています。
1.本を読む機会を届ける

移動図書館や図書館を通じて、絵本や紙芝居を子どもたちに届け、民族の伝統や歴史、文化を伝える絵本の出版などを行っています。これまでに、1300万人以上に本を読む機会を届けてきました。
シャンティが活動を始めた1981年当時、カンボジアの内戦によって祖国を逃れ、やっとの思いで国境を越えてタイの難民キャンプに辿りついた人たちの中には、涙を流すことや、悲しみの感情を顔に表すことすら忘れてしまった大勢の子どもたちがいました。

生きるために衣食住は必要不可欠ですが、それだけでは、子どもたちの心の渇きを潤すことはできません。そこで始めたのが、図書館を作り、絵本を届けることでした。生まれて初めて絵本を手にした子どもたちは、最初は戸惑いながらも、だんだん目を輝かせながら夢中で本を開くようになりました。
ある時、一人の女の子が絵本を読みながら恥ずかしそうに言いました。
「お菓子は食べたらなくなるけど、絵本は何度でも読めるから好き。」
その時、私たちは初めて彼女の笑顔を見たのです。
ただ物を送るのではなく、何十年後かの未来、大人になった子どもたちが自分自身で歩いていくことができるよう、その方法を本から学ぶことができるように、絵本を届け続けています。
2.人を育てる
子どもたちに本の読み方を教えてくれる人が必要です。
子どもたちがよりよい教育を受け、良質な本を手にできるよう、各民族の伝統や文化を伝えるための絵本出版を行っています。また、教員や図書館員に子どもの発達と絵本の関係や、読み聞かせの方法、絵本の貸出や管理方法について教え、日本から専門家を派遣して絵本作家向けに研修を行っています。
半世紀に渡り軍事支配されてきたミャンマーは、民政へと移管した今、「アジア最後のフロンティア」と呼ばれるほど世界中から注目を集めていますが、多くの課題を抱えています。
経済発展が進む一方、学校の多くは老朽化し、児童書も非常に少ない状態です。多くの子どもたちは、絵本を知りません。学校では暗記することが普通でしたが、「考える力」を育てる教育に変わろうとしています。
絵本をはじめて見る子どもが大勢いますが、絵本を届ける図書館員にとっても、絵本を読み聞かせることははじめてです。

先生や図書館員に、子どもの発達と絵本の関係や、読み聞かせの方法、絵本の貸出や管理方法について研修を行っています。
また、子どもたちに質の高い絵本を届けるため、ミャンマー作家協会と協力して、絵本・児童図書コンクールを行い、受賞作品を出版したり、専門家による研修などを通じて、絵本作家の発掘や育成にも力を入れています。
3.安心して学べる場をつくる
アジアには、紛争や貧困が原因で、人身売買や児童労働などの危険にさらされている子どもたちがいます。子どもたちを危険から守り、安心して過ごせる場を届けるため、学校建設や図書館運営を行っています。
学校の存在意義は、日本で考える以上のものがあります。児童労働や人身売買が横行し、学校の設備は十分ではありません。また、学校は子どもを保護する機能もあります。
図書館は本を読むだけの場所に留まらず、気軽に訪れ、自由に本を読み、楽しみ、生活に必要なことを学ぶ場でもあります。時には隠れ家となり、世界と繋がる窓になったり、心の拠り所として存在しています。

2015年4月に発生したネパール大地震では、47,700以上の教室が被害を受けました。教員ですらおびえ、混乱した地震のさなか、建物が崩れる様子を目の当たりにした子どもたちは、校舎の中で勉強するのは不安だと言います。
学校で被災した場合、どのように子どもたちの安全を確保するのか、地域の中でどこが災害に弱いのかを確認したり、識字率が低い地域で防災の必要性を理解してもらえるよう紙芝居を使って、地域の防災能力の向上に取り組んでいます。
1冊の絵本から“希望”を見つけ出した子どもたち
小学校に通えない、図書館がない、内戦や貧困のため読み書きができない。しかし、1冊の本から生きる希望を見つけ出す子どもたちがいます。
1.「図書館と出会い、夢を叶えたスラム出身の女性」
バンコクのスラムで育ったオラタイさんは、図書館と出会い「世界を見てみたい」と夢を抱き、実際にその夢を叶えることができました。

オラタイさんのご両親はタイの農村出身で、本や文字とは無縁の生活を送っていました。家庭は貧しく、喧嘩ばかりしていた両親から逃げるように駆け込んだ図書館は、日常から抜け出せるオアシスでした。当時約1万冊あった本を端からすべて読破し、特に夢中になったのは旅行記でした。いつしか「自分もいつかこのスラムを抜け出して、世界を見てみたい」と夢をいだきました。
奨学金を受け、アメリカの高校へ留学し、タイの国立大学に入学し、倍率約100倍のタイ政府の外交官養成試験に合格しました。
その後、外交官養成大学への留学も果たし、卒業後、外交官としてのキャリアをスタートさせたのです。 現在は、タイ外務省で活躍しています。
2.「僕のすべては、難民キャンプの図書館から始まりました」
難民キャンプでは、図書館が、文字通り「唯一の情報源」です。子どもたちは絵本を通して、キャンプにはいない動物のこと、世界には海というものがあること、トンネルがあること、他の国がある、そして“夢をもつ”ということを知ります。

毎日難民キャンプの図書館に通い、絵本を読み、絵を描くことが大好きだった少年は、第三国定住で移住したアメリカで、絵を教える仕事に就きたいという願いを叶えました。
図書館にある絵本はすべて読んでしまったシーショーさんは、いつも新しい絵本が届くことを心待ちにしていました。すでに読んでしまった絵本でも、ページをめくり、絵を眺めお話の世界を楽しむことが大好きでした。
その後、2010年にアメリカへ第三国定住を果たすと、難民キャンプでは、何にも属していないと感じていたのに、自分が世界の一部になれたと感じたそうです。アメリカでは、ずっと関心を持ち続けていたアートを学べる大学へ進学し、絵画を専攻。卒業後は、学校でアートや写真を教えつつ、ゆくゆくはアニメーションの仕事に就きたいと思っています。
3.「子どもに優しい空間」
アフガニスタンは、2011年9月11日の「アメリカ同時多発テロ事件」の後、アメリカによる空爆が行われて以来、治安が悪化し、多く難民が他国に逃れています。
シャンティが運営する図書室に通うナルスラという男の子がいました。小さい頃に両親を亡くし、以来話すことができなくなりました。最初、無表情だった顔も、図書館へ通ううちにかすかな笑顔を見せてくれるようになりました。読み書きのできないナルスラにとって、図書館での読み聞かせは、絵本の世界に触れられる唯一の時間だったのです。
気にとめていつも声をかけていたシャンティの図書館スタッフがある日、目に涙を浮かべながら「ナルスラがしゃべりました」と報告してくれました。
ナルスラは「先生、僕の家に来てください」と言ったそうです。今まで開けなかった心の扉がそっと開いた瞬間でした。本を読むそのひと時が、打ちのめされている状況から立ち直るためのきっかけになることを、ナルスラが教えてくれました。そんなナルスラは、図書館へ来ることを誰よりも楽しみにしています。
アジアには、「本を知らない」子どもたちがまだまだたくさんいます。 小学校に通えない、図書館がない、内戦や貧困のため読み書きができない。 しかし、例え厳しい環境の中にいても、子どもたちは1冊の本から生きる希望を見つけ出しています。

「本を開くことは、未来を拓くこと。」
みなさまのご支援が、子どもたちの笑顔につながります。
子どもたちの未来へ向けた一ページを、一緒にめくっていただけませんか。
ご協力、よろしくお願いします。
みなさんのご支援でできること
1,000円で、本を6冊購入することができます。(ネパール)
3,000円で、紙芝居を1部購入することができます。(アフガニスタン)
10,000円で、小学校の二人掛け用の机と椅子を2組購入することができます。(カンボジア)
このプログラムは、SDGsの取り組みを促進します。
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